お茶づくりを支える「摘採」という繊細な仕事
新茶シーズンの今、磯田園の茶園で摘採を担当している当社の熟練オペレーター2名と話す機会がありました。
摘採機に乗るのは車を運転することに似ていて、お茶を刈るのも整枝した高さで畝を走るだけの作業に見えますが、今回のお話を通じて改めてその奥深さを再認識しました。一見シンプルに見える「茶を摘む」という作業の裏には、匠の技と心が込められています。
機械化の中に息づく、人と機械の絶妙な調和
摘採作業は確かに機械化が進んでいます。ですが、実際に現場の作業を見ていると、機械は決して単なる道具ではないことが分かります。同じ型式の機械でも独特の個性があり、オペレーターとの息の合い方もまた様々です。その繊細な関係性こそが、お茶の品質に大きく影響を与えているのではないでしょうか。
1. 整枝した高さを見極める難しさ
摘採の基準となるのは「整枝した高さ」です。しかし、実際の作業では茶畑の状態が刻々と変化していきます。
機械の運転席が中央に配置されていないため、オペレーターの視線や座る位置によって見える景色も微妙に変わってくるそうです。
- アーチ状の刈り取り部分は、わずかなズレで高さが変化してしまう
- 機械ごとの個体特性により、刈り取りの癖や精度が微妙に異なる
- 同じ機械でも、オペレーターによって結果が変わってくる

2. 茶畑は生きている「自然」
茶畑の地面は厳密には平坦でありませんから、線路の上を列車が走るような感覚ではなく、できるかぎり起伏等にも気を付けながらの作業となります。
3. オペレーターと機械、そして茶畑の関係性
長年同じ畑を担当しているオペレーターは、その人ならではの感覚や技術が茶畑に自然と馴染んでいきます。さらに、担当する機械の個体特性も深く理解し、その機械の癖や特徴を上手に活かした作業ができるようになっていきます。
ただ、現実には人手やスケジュールの関係で複数のオペレーターが交代で作業にあたることも。そのたびに、現場では細やかな情報共有と調整が行われています。
一杯のお茶に込められた想い
機械化が進む中でも、お茶づくりの本質的な部分は変わらないように感じます。むしろ、個性ある機械と熟練の技術が上手く調和してこそ、本当に良いお茶が生まれるのかもしれません。
改めて、オペレーターの技能と経験がいかに重要であるかを深く理解しました。私たちが日々飲む一杯のお茶には、茶園での摘採作業をはじめ、様々な工程で携わるスタッフたちの技術と心が込められているのだと実感しました。
磯田園は、これからも現場の声を大切にし、茶を愛する方々のために、より良いお茶づくりを追求してまいります。
当社の摘採オペレーターの想い
「毎日、茶の葉と向き合っていると、その日の葉の状態がわかってきます。湿度や気温、昨日の雨の加減で、葉の柔らかさも違う。機械は同じでも、茶の葉は毎日違う顔を見せてくれます。それが、この仕事の楽しさでもあり、難しさでもありますね。」
新茶シーズン到来! 見えない舞台裏
朝靄に包まれた茶畑に差し込む柔らかな春の光。ようやく待ちわびた新茶の季節がやってきました。皆さまは「お茶農家は摘採の時期に茶園で黙々とお茶を摘んでいる」そんな穏やかな風景を思い浮かべるかもしれません。けれど実は、その一瞬の美しさの背後には、私たちの細やかな観察と判断の積み重ねがあるのです。今回は、新茶が皆さまの元に届くまでの、見えない舞台裏をお伝えします。
明日への希望を紡ぐ、今日の準備
日が西に傾き始める頃、私たちは明日の準備のために集まります。夕焼けに染まる事務所での打合せは、翌日の茶園との対話を決める大切な時間。窓の外では、風に揺れる茶葉が私たちの決断を静かに待っています。
自然との対話
まず、スマートフォンを手に時間毎のウェザーニュースを確認します。画面に映し出される雲の動き、風の強さ、気温の変化――これらすべてが明日の茶葉の表情を左右します。
「あぁ、午後から雨だね」
「この風なら葉が擦れ合って痛まないように散水しよう」
何気ない会話の中に、長年の経験と知恵が溶け込んでいます。空を見上げる農家の目は、デジタルな予報以上に明日の天気を感じ取ることができるのです。


茶葉との対話
私たち茶師は、毎朝茶園を巡りながら、茶葉の声に耳を傾けます。若葉の緑は日に日に濃さを増し、指先で触れるとほんのりとした弾力を感じる頃が最高の摘採時期。
特に大切なのは、圃場内のどこでサンプルを取るか。道沿いの茶樹は陽の光を多く浴び、風通しも良いので、つい早く芽吹きます。対して、奥まった場所の茶樹はやや遅れて目覚めるよう。同じ茶園でも、場所によって成長差があることも。私たちは靴底に付いた土の感触を確かめながら、圃場全体の平均的な場所でサンプルを摘み取ります。
採取した新芽は、乾燥して成分分析にかけられます。数値化されたデータが語る未来――「あと3日で最適な摘採時期を迎える」「今年はテアニンがよく出てるね」。こうしたデータを元に、日々変わる天候と照らし合わせながら、計画を少しずつ修正していきます。緑の葉が紡ぐ物語を、私たちは科学の目と職人の感覚で読み解いているのです。

工場との対話
収穫圃場を決めたら、次は荒茶工場との対話。その日に摘める量は、工場の処理能力によって決まります。
「今日の茶葉は水分が多いから、上記をこれぐらいで」
「午前中はA圃場で何㎏あるから少し時間をあけてB圃場を始めて」
丁寧に摘んだ茶葉が鮮度を失わないよう、収穫から加工までの流れをスムーズに保つことが何よりも重要です。茶葉の命は時間との戦い。刻一刻と変化する自然の恵みを逃さないよう、工場の心音に合わせて摘採のリズムを整えていきます。
人々との絆が紡ぐ一杯のお茶
朝露が輝く茶園で、摘採機が奏でる音色が響き始める頃。私の心の中にはいつも、同じ言葉が浮かびます。「人が足りない、だれか助けて!知り合いの知り合いいない?」(笑)

多くの手が支える新茶の誕生
新茶シーズンを乗り切るには、私たち常勤スタッフだけでは到底足りません。この時期だけの応援部隊が、私たちの宝物。配送センターで普段は荷物を丁寧に梱包している女性パートさんたちが、しっかりと日焼け対策をして茶園に駆けつけてくれます。
こんな会話を交わしながら、玉露や碾茶のための遮光作業を進めていきます。茶葉に陰を作り出すこの被覆が、旨みのもとになるテアニンを増やす重要な工程。女性たちの強力が、お茶の味わいを引き立てます。
時には自然が試練を与えることも。夜半の激しい雨の後、朝一番の電話。
「西の圃場の被覆が剥がれてます!」
急きょ摘栽の予定を遅らせて、必要最低限のスタッフで駆けつけます。雨あがりの風に翻り遮光ネットをとめてあるピンが外れたネットをもとに戻します。こんな出来事を克服しながら新茶の摘栽をまちます。
茶葉が教えてくれること
前日に製造したお茶の香りと味を確かめる朝の時間。湯気とともに立ち上る茶の香りは、昨日の労働の結晶。
「今年の一番茶は、例年より甘みが強いね」「この圃場は、やっぱり風味が際立つね」
検査茶碗を手に取り、スプーンで一口ずつ味わう瞬間は、私たちにとって最も幸せな時。数値では表せない味わいを感じながら、今日の作業へのやる気が湧いてきます。

心を込めて、一葉一葉
新茶シーズンは、私たちにとって一年で最も忙しく、同時に最も充実した時間。朝から晩まで休む間もなく働きながらも、茶葉の変化を感じる喜びに満ちています。摘採という目に見える作業の裏には、こうした日々の対話の積み重ねがあることを、少しでも感じていただけたでしょうか。
これからも自然の声に耳を傾け、多くの仲間たちと手を取り合いながら、心を込めた一杯のお茶をお届けしていきたいと思っています。お茶の中に私たちの思いが溶け出し、皆さまの心に届くことを願って。
---
風に揺れる茶葉のように、私たちの新茶物語も続いていきます。次回は、茶葉が荒茶になるまでの神秘的な変化の過程をお伝えようと思います。どうぞお楽しみに!

新茶シーズン到来! 見えない舞台裏
朝靄に包まれた茶畑に差し込む柔らかな春の光。ようやく待ちわびた新茶の季節がやってきました。皆さまは「お茶農家は摘採の時期に茶園で黙々とお茶を摘んでいる」そんな穏やかな風景を思い浮かべるかもしれません。けれど実は、その一瞬の美しさの背後には、私たちの細やかな観察と判断の積み重ねがあるのです。今回は、新茶が皆さまの元に届くまでの、見えない舞台裏をお伝えします。
明日への希望を紡ぐ、今日の準備
日が西に傾き始める頃、私たちは明日の準備のために集まります。夕焼けに染まる事務所での打合せは、翌日の茶園との対話を決める大切な時間。窓の外では、風に揺れる茶葉が私たちの決断を静かに待っています。
自然との対話
まず、スマートフォンを手に時間毎のウェザーニュースを確認します。画面に映し出される雲の動き、風の強さ、気温の変化――これらすべてが明日の茶葉の表情を左右します。
「あぁ、午後から雨だね」
「この風なら葉が擦れ合って痛まないように散水しよう」
何気ない会話の中に、長年の経験と知恵が溶け込んでいます。空を見上げる農家の目は、デジタルな予報以上に明日の天気を感じ取ることができるのです。
茶葉との対話
私たち茶師は、毎朝茶園を巡りながら、茶葉の声に耳を傾けます。若葉の緑は日に日に濃さを増し、指先で触れるとほんのりとした弾力を感じる頃が最高の摘採時期。
特に大切なのは、圃場内のどこでサンプルを取るか。道沿いの茶樹は陽の光を多く浴び、風通しも良いので、つい早く芽吹きます。対して、奥まった場所の茶樹はやや遅れて目覚めるよう。同じ茶園でも、場所によって成長差があることも。私たちは靴底に付いた土の感触を確かめながら、圃場全体の平均的な場所でサンプルを摘み取ります。
採取した新芽は、乾燥して成分分析にかけられます。数値化されたデータが語る未来――「あと3日で最適な摘採時期を迎える」「今年はテアニンがよく出てるね」。こうしたデータを元に、日々変わる天候と照らし合わせながら、計画を少しずつ修正していきます。緑の葉が紡ぐ物語を、私たちは科学の目と職人の感覚で読み解いているのです。


工場との対話
収穫圃場を決めたら、次は荒茶工場との対話。その日に摘める量は、工場の処理能力によって決まります。
「今日の茶葉は水分が多いから、上記をこれぐらいで」
「午前中はA圃場で何㎏あるから少し時間をあけてB圃場を始めて」
丁寧に摘んだ茶葉が鮮度を失わないよう、収穫から加工までの流れをスムーズに保つことが何よりも重要です。茶葉の命は時間との戦い。刻一刻と変化する自然の恵みを逃さないよう、工場の心音に合わせて摘採のリズムを整えていきます。
人々との絆が紡ぐ一杯のお茶
朝露が輝く茶園で、摘採機が奏でる音色が響き始める頃。私の心の中にはいつも、同じ言葉が浮かびます。「人が足りない、だれか助けて!知り合いの知り合いいない?」(笑)

多くの手が支える新茶の誕生
新茶シーズンを乗り切るには、私たち常勤スタッフだけでは到底足りません。この時期だけの応援部隊が、私たちの宝物。配送センターで普段は荷物を丁寧に梱包している女性パートさんたちが、しっかりと日焼け対策をして茶園に駆けつけてくれます。
こんな会話を交わしながら、玉露や碾茶のための遮光作業を進めていきます。茶葉に陰を作り出すこの被覆が、旨みのもとになるテアニンを増やす重要な工程。女性たちの強力が、お茶の味わいを引き立てます。
時には自然が試練を与えることも。夜半の激しい雨の後、朝一番の電話。
「西の圃場の被覆が剥がれてます!」
急きょ摘栽の予定を遅らせて、必要最低限のスタッフで駆けつけます。雨あがりの風に翻り遮光ネットをとめてあるピンが外れたネットをもとに戻します。こんな出来事を克服しながら新茶の摘栽をまちます。
茶葉が教えてくれること
前日に製造したお茶の香りと味を確かめる朝の時間。湯気とともに立ち上る茶の香りは、昨日の労働の結晶。
「今年の一番茶は、例年より甘みが強いね」「この圃場は、やっぱり風味が際立つね」
検査茶碗を手に取り、スプーンで一口ずつ味わう瞬間は、私たちにとって最も幸せな時。数値では表せない味わいを感じながら、今日の作業へのやる気が湧いてきます。

心を込めて、一葉一葉
新茶シーズンは、私たちにとって一年で最も忙しく、同時に最も充実した時間。朝から晩まで休む間もなく働きながらも、茶葉の変化を感じる喜びに満ちています。摘採という目に見える作業の裏には、こうした日々の対話の積み重ねがあることを、少しでも感じていただけたでしょうか。
これからも自然の声に耳を傾け、多くの仲間たちと手を取り合いながら、心を込めた一杯のお茶をお届けしていきたいと思っています。お茶の中に私たちの思いが溶け出し、皆さまの心に届くことを願って。
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風に揺れる茶葉のように、私たちの新茶物語も続いていきます。次回は、茶葉が荒茶になるまでの神秘的な変化の過程をお伝えようと思います。どうぞお楽しみに!

変化する副業
こんにちは。「副業」という言葉は今や珍しくなくなりましたが、その形や目的は変わっているようです。
かつての副業といえば、本業の収入を補うための「もう一つの仕事(労働)」というイメージが強かったのではないでしょうか。しかし今、副業に取り組む人々の動機やスタイルは、より多様化しているように思えます。
広がる副業の可能性
2023年には地方公務員法の一部改正により、副業・兼業を認める自治体が増えてきました。地域のために働く公務員の方々が、勤務時間外には「もうひとつの役割」を果たす——そんな新しい働き方が、これから少しずつ一般的になっていくのかもしれません。
ある地方公務員の方は、ご家族と一緒に地元の柑橘や野草を使ったブレンド茶の製造・販売を始められたようです。 オンライン中心の販売で、無理のないペースを大切にしながら続けているそうです。これは"副業"というよりも、暮らしの延長線上にある「小さな事業」のように感じられます。

副業の新しい形 — 小さく始めて育てる事業
最近の弊社のOEMの相談の中で増えているのが、「まずは小規模から試して・・」という事業をはじめたいという声です。
ある福岡の女性の方は、実家のお父様が育てている山人参の葉をお茶にして販売したいというご相談でした。蒸して、乾燥して、ティーバッグにして、商品化され販売されています。お父さんが喜んでくれているようです。
また、ECプラットフォーム関連の会社の社員の方は、ご自身でお茶の商品を開発し、「最初から大量生産はリスクが高いので、まずは友人や知人に試してもらい、反応を見ながら徐々に広げていきたい」とおっしゃっていました。
四国出身の方からは、「地元の豊富な柑橘類を緑茶に混ぜた商品を作って、出身地の産物を販売したい」という商品開発のご相談もありました。
ご自身は、BaseやショピファイのECショップでまずはじめたり、地元の催事での販売をしながら、徐々に広げられればと考えているそうです。
このように、副業を始める際の障壁を下げる選択肢が増えていることも、新しい副業のかたちを後押ししているようです。
小さく始めてみる
「これまでの経験や知識を活かして、何かを始めてみたい」「自分らしい商品づくりに興味がある」そんな気持ちが芽生えている方には、小さく始めて、少しずつ育てていく。
失敗を恐れず、無理のないペースで続けられる範囲から挑戦する。ダブルワークという副業ではなく、個人で小さな事業をはじめてみる。
そんな副業のかたちが、今の時代にぴったりなのかもしれません。
変化する副業
こんにちは。「副業」という言葉は今や珍しくなくなりましたが、その形や目的は変わっているようです。
かつての副業といえば、本業の収入を補うための「もう一つの仕事(労働)」というイメージが強かったのではないでしょうか。しかし今、副業に取り組む人々の動機やスタイルは、より多様化しているように思えます。
広がる副業の可能性
2023年には地方公務員法の一部改正により、副業・兼業を認める自治体が増えてきました。地域のために働く公務員の方々が、勤務時間外には「もうひとつの役割」を果たす——そんな新しい働き方が、これから少しずつ一般的になっていくのかもしれません。
ある地方公務員の方は、ご家族と一緒に地元の柑橘や野草を使ったブレンド茶の製造・販売を始められたようです。 オンライン中心の販売で、無理のないペースを大切にしながら続けているそうです。これは"副業"というよりも、暮らしの延長線上にある「小さな事業」のように感じられます。

副業の新しい形 — 小さく始めて育てる事業
最近の弊社のOEMの相談の中で増えているのが、「まずは小規模から試して・・」という事業をはじめたいという声です。
ある福岡の女性の方は、実家のお父様が育てている山人参の葉をお茶にして販売したいというご相談でした。蒸して、乾燥して、ティーバッグにして、商品化され販売されています。お父さんが喜んでくれているようです。
また、ECプラットフォーム関連の会社の社員の方は、ご自身でお茶の商品を開発し、「最初から大量生産はリスクが高いので、まずは友人や知人に試してもらい、反応を見ながら徐々に広げていきたい」とおっしゃっていました。
四国出身の方からは、「地元の豊富な柑橘類を緑茶に混ぜた商品を作って、出身地の産物を販売したい」という商品開発のご相談もありました。
ご自身は、BaseやショピファイのECショップでまずはじめたり、地元の催事での販売をしながら、徐々に広げられればと考えているそうです。
このように、副業を始める際の障壁を下げる選択肢が増えていることも、新しい副業のかたちを後押ししているようです。
小さく始めてみる
「これまでの経験や知識を活かして、何かを始めてみたい」「自分らしい商品づくりに興味がある」そんな気持ちが芽生えている方には、小さく始めて、少しずつ育てていく。
失敗を恐れず、無理のないペースで続けられる範囲から挑戦する。ダブルワークという副業ではなく、個人で小さな事業をはじめてみる。
そんな副業のかたちが、今の時代にぴったりなのかもしれません。
弊社OEMパートナー様が、万博イベント活躍中!(日本農業新聞取材)
皆様こんにちは、磯田園の磯田です。
嬉しいお知らせです。当社のOEMパートナーであるウィラー美里さんが関わる「四季を感じて抹茶たてる」VR体験イベントが大阪・関西万博で開催され、日本農業新聞に掲載されました!
ウィラー美里さんの取り組み
〜リアルとバーチャルが融合した日本茶体験~
ウィラー美里さんは、日頃から海外の方々に日本のお抹茶文化を伝える活動を精力的に行われています。今回のVR体験イベントは、そうした活動の延長線上にある、リアルとバーチャルを組み合わせた新しい形の文化体験です。
記事によると、来場者はVRゴーグルで四季の映像を楽しんだ後、実際に抹茶を点てて味わうという体験ができます。特設ブースには3席が用意され、来場者は器に抹茶を入れ、VRゴーグルをつけて日本の四季の映像を楽しみながら茶筅で点てるという新しい抹茶体験ができるようです。

ウィラー美里さんは、日頃から海外からの訪問者にも分かりやすく日本の茶文化の魅力を伝えるため、最新技術を積極的に取り入れています。このようなイノベーティブな姿勢に、私たちも大いに刺激を受けています。
OEMパートナーとしての協業
約2年前にウィラー美里さんとのOEM協業が始まり、その後も様々な企画でパートナーシップを深めています。ウィラー美里さんには、弊社作成の「食品OEMの新常識」ガイドブックも参考にしていただき、OEMにおけるパートナーシップの重要性について共感いただいています。

ウィラーさんの活動を通じて、抹茶文化がもっと多くの人に届くことを心から願っています。これからもその歩みを、私たちも応援していきます。
健康茶:開発ストーリー1 スーパーフードからつくったノンカフェイン茶
健康茶:開発ストーリー1
スーパーフードからつくったノンカフェイン茶
こんにちは、磯田園です。今回は当園のOEM事業における新たな取り組みについてご紹介します。豊橋の農地所有適格法人様とのいっしょに、レッドビーツの葉を活用した新しい健康茶を開発した事例をお届けします。 この開発では根菜の葉部分を活用したノンカフェインティーの開発を、お客様のニーズに合わせた柔軟な対応を心がけました。
レッドビーツとは?注目のスーパーフード
レッドビーツは「食べる輸血」とも呼ばれ、近年スーパーフードとしても注目されており、健康意識の高い人々から人気を集めています。原産地は地中海沿岸とされ、日本でも栄養価の高さが注目され、スムージーやサラダなどに取り入れられる機会が増えています。
濃い赤紫色の皮と中身が特徴です。この色は「ベタレイン」という色素によるもので、栄養価が非常に高く、特に抗酸化作用が強いとされています。さらにミネラルも豊富で、栄養バランスに優れた野菜です。


プロジェクトの始まり
豊橋で野菜栽培を行い、乾燥野菜の製造も手掛ける農地所有適格法人様から「レッドビーツの葉を活用したお茶の開発ができないか」というご相談をいただきました。レッドビーツは通常、根菜部分が主に利用されますが、葉の部分も栄養価が高く、有効活用できないかという発想からのご依頼でした。
特に「ベタレイン」という色素成分は葉にも含まれており、その美しい赤色と健康効果を茶葉として活かせないかという挑戦的な取り組みでした。
市場調査と当初のコンセプト:ノンフェイン健康茶
開発初期段階では、Amazon、楽天などの主要ECサイトで健康茶市場の調査を行いました。この調査から、健康志向の高まりを背景に「カフェイン控えめ」の商品需要が拡大していることが判明。当初は「低カフェイン」をコンセプトとした商品開発を目指し、以下のブレンド素材を検討しました:
- レッドビーツの葉: 主原料として美しい赤色の色素を活かす
- ルイボスティー: まろやかな甘みと豊富なミネラル(ノンカフェイン)
- カモミール: リラックス効果と優しい香り(ノンカフェイン)
- 焙じ茶: 香ばしさと深みのある風味(低カフェイン)
レッドビーツの葉の鮮やかな赤色を保持しながら、程よい焙煎によるクセの軽減と風味の向上を実現する製法を確立しました。この段階では、焙じ茶のカフェインは少量であり、「低カフェイン」商品としてのポジショニングを想定していました。
方向性の転換:ノンカフェインへ
開発の途中段階で、試作品を生産者様に試飲いただいたところ、予想以上に好評をいただきました。しかし同時に「ノンカフェインの商品にできないか」という新たなご要望をいただきました。
市場調査を再度行った結果、ノンカフェイン市場の方がより成長率が高く、差別化ポイントとしても明確になることが判明。「食べる輸血」と称されるレッドビーツの健康イメージと、カフェインフリーというコンセプトの親和性の高さも考慮し、商品コンセプトを「低カフェイン」から「ノンカフェイン」へと転換することを決断しました。
レシピの再構築
コンセプト変更に伴い、焙じ茶を使用する計画を見直し、カフェインを含まないハトムギに変更することにしました。ハトムギは美容効果と穏やかな風味が特徴で、レッドビーツ葉との相性も良いことがわかりました。
こうして最終的なブレンドが決定しました:
全ての素材がカフェインフリーとなり、より幅広い層のお客様に安心してお飲みいただける商品へと生まれ変わりました。特にレッドビーツの持つ「ベタレイン」の抗酸化作用とミネラルの豊富さを活かした、栄養価の高い健康茶として完成しました。
急遽の変更対応
この方向性の転換に伴い、既に進行していたパッケージデザインやシールの内容も急遽修正する必要がありました。「低カフェイン」から「ノンカフェイン」へとメインメッセージを変更し、パッケージデザインも焙じ茶のイメージから、より優しく自然なイメージへと調整しました。

限られた時間の中での変更でしたが、お客様のご要望を第一に考え、デザイナーとも密に連携して柔軟に対応。結果として、より市場ニーズに合った商品として仕上げることができました。
製品化への道のり
開発したノンカフェインのブレンド茶は、再度生産者様に試飲していただき、
味わいや香りについてのフィードバックを受けながら最終調整を行いました。さらに、市場での競合商品との差別化をより明確にするため:
- 「地元豊橋産レッドビーツ使用」を強調したパッケージデザイン
- 「ノンカフェイン」「美容・健康」をアピールしたシール制作
- 「ベタレイン」など栄養成分に関する情報提供
- オンラインと実店舗での販売戦略の提案
など、製品化に向けた総合的なサポートを実施しました。

商品の特徴と販売戦略
最終的な商品の特徴として、以下の点を前面に打ち出す戦略を立てました:
- 地元豊橋産の野菜を有効活用
- ノンカフェインで妊婦や夜寝る前でも安心
- レッドビーツに含まれる「ベタレイン」の抗酸化作用
- 豊富なミネラルによる健康・美容効果
- 美しい赤色の色素を含む独自性
市場調査に基づき、ベンチマーク商品との比較から最適な価格帯も設定し、生産者様にご提案しました。「食べる輸血」と呼ばれるスーパーフードの価値を、お茶という手軽な形で提供できる点も大きな魅力として訴求しています。
今後の展開
初回のご相談から約1ヶ月という短期間で製品のレシピは確定し、パッケージシールの制作に約3週間を要する予定です。4月中には商品が発売される見込みで、地元産の野菜を活用したノンカフェインの健康茶として、多くの方に親しんでいただけることを楽しみにしています。
おわりに
磯田園では、今回のようなOEM事業を通じて、地域の生産者様の思いを形にするお手伝いをさせていただいております。市場調査から製品開発、パッケージデザイン、販売戦略まで、トータルでサポートいたします。
今回の事例のように、開発過程で方向性の変更があっても柔軟に対応し、最適な商品づくりをサポートすることが私たちの強みです。今後も、地域の農産物の可能性を広げ、生産者様と消費者様をつなぐ架け橋となれるよう、さまざまな提案を続けてまいります。
新商品の詳細については、発売開始とともに改めてご紹介いたしますので、どうぞお楽しみに!